2月7日 : まだ間に合うなら(きくちゆみ)

 お久しぶりです。日本を発って早二か月が過ぎ、今年の農閑期の平和巡業もあと一か月となりました。一か月間のアイオワとカリフォルニアでのピース・トーク&コンサートツアーを終えて、第二の故郷・ハワイ島に戻ってきました。ペレの女神が住むハワイ島は私たち家族が毎年農閑期を過ごす場所ですが、ここにも自給自足のシンプルな暮らしの場を持って、多くの人と分かち合うビジョンを受け取りました。いつか実現できるといいなあ。

 今年もご縁をいただいたハワイ先住民の昔ながらの暮らしや文化を体験するツアーの受け入れ準備をしています。JALが関わっていた大規模ゴルフリゾート開発(ホクリア開発)は、ハワイ人の主張がほぼ全面的に受け入れられ勝訴し、工事は完全に中止になりました。すでにゴルフ場と数件の豪邸がほぼ完成し、ハワイ先住民の墓地は荒らされたままですが、これからなるべく元の状態に復元するまで、支援を続けていくつもりです。ここまで来ることができたのは、ご支援をいただいた多くのみなさまのお陰です。どうもありがとうございました。パートナーの森田玄は、この問題にかれこれ10年も関わってきたので、歴史的な勝利に感無量です。この判決が引き金となり、銀行が融資を見合わせ始め、他の大規模開発も中止・見直しを迫られています。

 さて、アイオワ州で初めてアメリカ大統領選挙のコーカス(民主党党員集会)を経験し、この国の大統領予備選挙をつぶさに見ています。2月3日のミニ・スーパーチューズデイが終わって、報道では次の民主党大統領候補はケリーに決まったような話になっています。ケリーにこのまま決まるとすると、民主党と共和党の両党の大統領候補が「スカル&ボーンズ(頭蓋骨と骨)*注」という秘密結社めいた組織のメンバー(ブッシュ大統領もメンバー)となってしまい、最悪です。クシニッチは最後まで選挙戦を降りるつもりはありません。これからもイラク戦争の非合法性を訴え続け、米軍撤退への道を早める役割を果たすでしょう。

*注 「スカル&ボーンズ」は、エール大学の学生クラブを起源としたもので、ロックフェラー財団やカーネーギー平和財団を設立したのと同じグループが、1832〜32年に発足させたものとされている。入会の儀式のひとつには、全裸で棺おけの中に寝て、自分の性体験を大声で告白することも含まれ、どんなことよりも「スカル&ボーンズ」の会員としての義務を最優先させることを誓い、初めて入会が許可されるという。エール大学の3年生から、毎年15人のメンバーしか採らないが、その選考基準は家柄。会員としての地位は終生のもの。ラッセル・トラストというインドから中国へのアヘンの輸出で財を成した基金団体を持つ。
 「スカル&ボーンズ」のメンバーは、アメリカの政界(3人の大統領を含む)、金融界、学術分野、とりわけCIAとアメリカの外交に、多くのエリートを輩出している。
これまでの会員の中には、現大統領に至るブッシュ家の3代も含まれている。(現大統領の祖父プレスコット・ブッシュは、ナチへの資金提供で知られている。)
 民主党の大統領候補ジョン・ケリーも「スカル&ボーンズ」のメンバー。ケリー氏の現在の夫人は再婚で、以前は共和党の故H.ジョン・ヘインツ上院議員夫人だった。ヘインツ議員も「スカル&ボーンズ」出身。

 最初は9人(アイオワ民主党大会の時点で8人)いた候補者も次々と脱落し、残っているのは先頭からケリー、エドワーズ、ディーン、クラーク、クシニッチ、アルシャープトンの6人。しかし報道されるのは上位3、4人で、クシニッチは名前さえ聞きません。しかしマスコミから完全にシャットアウトされていても、ニューメキシコでは5%を獲得し、支持を伸ばしました。それにしても、彼が存在しないようなマスコミの扱い方はあまりに露骨です。イラクからの米軍撤退を訴えているのは、クシニッチとアルシャープトンですが、これはアメリカの本当の権力者である軍産複合体としては、どうしても許せないのでしょうか。

 ノーム・チョムスキーが「デモクラシー・ナウ」という番組(元はラジオ番組だが今はフリースピーチTVでも見られる)で「アメリカの現在の政策があと4年続いたら、人類という種は絶滅への道を歩むことになるかもしれない」と発言しましたが、全く同感です。この番組は保守化と寡占化が進むアメリカの報道界の中で極めてリベラルで、影響力は大きいです。チョムスキーはこれまでどの大統領候補も応援したことはないそうですが、「クシニッチが民主党の指名を獲得したら支持する」とも発言しています。

 ここまできてディーンが「ウィスコンシン州の予備選でトップを取れなかったら、選挙戦から降りる」と発言。彼は反戦候補者として前評判ではトップでしたが、もしここで脱落するとなると、クシニッチ支持者が増える可能性もあります。平和運動に関わる私の多くの知人が「本当はクシニッチの政策がベストだが、勝つみこみがないのでディーンを応援している」といっていました。「クシニッチの政策がベストだけど…」という人に多く出会いますが、みんな完全にマスコミに洗脳されてしまっているのが残念です。大統領は「誰が見栄えがいいか」「誰が勝てるか」より「誰の政策がベストか」で選んでほしいものです。

 私はまだまだ希望を捨てていません。マスコミがクシニッチをボイコットし続けても、イラク占領がうまくいかず、毎日米兵が死んでいく状態では、彼の主張がアメリカ人の心をつかむときが来ると思っています。それが全米民主党大会が行われる7月までに間に合うかわかりませんが、一刻も早くアメリカも日本も兵を引き、真の平和への道を歩み始めるよう願ってやみません。

 毎週日曜日になると、カリフォルニアのサンタバーバラの海岸に墓地が出現します。平和のための退役軍人の会が、イラクでの米兵の戦死者について報じさせない米国政府と、それに従うマスコミに抗議して、このイラク戦争での米兵の死者数の十字架を海岸に立て、遊びにきた人々に「いつどこで生まれた誰が、イラクのどこでどのように死んだのか」を伝えながら、弔いと抗議を続けています。ワシントンにあるアーリントン墓地は軍人専用の墓地ですが、この毎週日曜日だけの墓地は「アーリントン・ウェスト(西アーリントン墓地)」と呼ばれています。500本以上の十字架が海岸を埋め尽くす様子はネットで見られます。 http://www.veteransforpeace.org

 3月7日に帰国するまでの私たちの予定は以下の通りです。ここハワイ島とオアフ島であと数回のコンサートや講演をします。この間にハワイ島に来られる予定がある方は、ぜひ足をお運びください。

 愛と感謝をこめて

 きくちゆみ@フルートソロのリハーサルで奮闘中…

 

*************************************************************************

Feb 14 7:30-9pm バレンタイン・デイ 愛と平和のコンサート Kona Outdoor Circleにて Annu & Flora(piano), Yumi(flute), Gen(guitar)
Feb 22 5-8pm 平和トーク&コンサート SKEAにて Gen(Guitar/vocal) and Yumi(Flute/vocal)
Feb 23 ハワイ大学のリーダーシップ・トレーニングクラスで講演
Feb 24 ハワイ州予備選挙
Feb 25-29 ハワイ先住民の暮らしと文化体験ツアー
Mar 3 ハワイ大学・ジャーナリズムクラスで講演
Mar 5 オアフ島でコンサートと講演

*************************************************************************

   Even Noam Chomsky, who is not known for exaggerations, just said this morning on Democracy Now that 4 more years of the U.S. current policies could indeed lead to the the extinction of the species. He has also stated that for the first time in his entire life, because of the gravity of the situation, he would endorse Presidential Candidate-Dennis Kucinich- if we wins the Democratic nomination.

   Countless other futurists, environmentalists and repseceted thinkers and futurists are saying the same things.

   We don't have time to wait around.

   "This is the moment!"-Dennis Kucinich


戻る

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送