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全国新聞協会スピーチ
(The National Newspaper Association Speech)

March 20, 2003

この一年間、私は下院で努力を結集し、イラク攻撃へ向かって前進を続ける政府に抗議しています。この、世界情勢のモラルから離脱する 途方もない外交上の失政の悲劇を回避しようと、発言権と票決権を使ってきました。この戦争に抗議するために、私に与えられているあらゆる法律上、立法上の権限を使ってきました。そしてついに、民主党コーカスのほぼ3分の2に当たる 126人の民主党員が昨年10月のイラク採決に反対する票を投じる結果となりました。

しかし、戦争は始まってしまいました。アメリカ、世界という共同体、そしてイラクの人々にとって悲しむべき日です。今日私たちは、私たちの軍隊の安全な帰還と、この不正な戦争の終結を望み、祈ります。勇敢な若い男女たちは、命令に従って戦場という危険な場所に置かれています。私は彼らを支援します。私は兵士たちを支援しますが、この使命を支援することはできません。ブッシュ大統領は、正当な理由もなく他国に対する攻撃を始めました。イラクは、アメリカやその近隣の国家のいずれに対しても切迫した脅威を現していません。

暗雲が政治の地平線上に集まっています。この政権は、最初に攻撃するものとしてのアメリカを要求する、攻撃的、観念的な政策アプローチをとっています。これらは防衛でなく、積極的な攻撃です。また国際法に対する侮辱行為に該当します。これは過激で極端な政策であり、アメリカが核時代および冷戦を通り抜ける道案内となった国家安全政策から外れています。封じ込め政策と戦争阻止政策は過去50年を通じてうまくいきました。それらの政策は、アメリカが世界の力の均衡を処理する助けとなりました。16カ国が、核技術を持っている、或いは核技術を得ようとしています。19カ国が生物兵器を持っている、或いは生物兵器を得ようとしています。25カ国が化学兵器を、そして、16カ国が武器を運ぶミサイル技術を。そのような複雑で危険でさえある世界では、先制戦略がそれ自体、世界中の戦争を引き起こす危険を帯びています。協調の代わりに対立を選ぶとき、ただ惨禍のみが導かれます。

しかし、イラクに対するこの攻撃はこの政府にとって出だしの良い始まりであり、それに従ってこの政府の国家安全戦略が招くものは、一方的な軍事行動、先制攻撃、条約解消、条約参加拒否、政権変更のための武力行使、暗殺政策、征服地の(たとえば石油のような)資源の強奪です。国際関係にこのようなアプローチをしていては、アメリカに対する脅威を除去することはできないでしょう。それは我が国への怒りや敵意を増加させるだけです。これらの政策は、アメリカだけが世界にとって何が最良かを知っており、アメリカは私たちの世界の友人たちや同盟国の考察および国際法なしで行動するのであることを暗示しています。世界で単独行動を取るとともに、私たちは世界で孤立することになります。安全の代償を単独で払い、かつ危険を単独で受けることになります。

アメリカは、自身の地で、そして世界で、道に迷っています。私たちには、アメリカの都市を再建するお金がありませんが、イラクの都市を爆破するお金があります。アメリカの飢えている人々に食事を供給するお金はありません。着るものがない人々に服を着せるお金はありません。家のない人々に住む場所を与えるお金はありません。しかしイラクで死と破壊と飢餓を雨のように降らせるお金はあるのです。クリーヴランドのクヤホガ川に橋を建設するお金はありませんが、チグリス川やユーフラテス川に架かる橋を爆破するお金はあるのです。

私たちには自己を防衛する権利がありますが、アメリカが始めているのは、私たちを攻撃しておらず、切迫した脅威を表わしていない国家に対する先制で一方的な攻撃です。イラクは9.11事件に責任がありませんでした。イラクが、アル・カイダおよび9.11事件に関係があるという確実な証拠はありません。問題は、サダム・フセインが道徳的であるかどうかではありません。私たちはそれに対する答えは知っています。私たちが直面している問題は、この私たち自身の国家が世界でその道徳的権威を失うかどうかなのです。私たちは、イラクへ何千ものロケット弾を送り、生活、家族、住宅、建築物、水道施設、電気施設を破壊する準備をしています。火を放ち住民を逃げ惑わせるために、市街戦を繰り広げるために。すべてはテロリズムとの戦いという名の下で。大量破壊兵器排除という名の下で。

「なんとかして、この狂気を止めなくてはならない」35年前、ベトナム戦争に反対を唱え、マーチン・ルーサー・キング牧師は言いました。「私は、土地が荒らされ、家が破壊され、文化が破壊されている人々を弁護します。私は、国内では打ちのめされた希望、ベトナムでは死・堕落という二重の犠牲を払っているアメリカの貧しい人々を弁護します。」

今再び、2つの国の人々の希望は、武器を排除する名目の上で武器によって打ち砕かれています。国内で大量破壊兵器を廃棄しましょう。私は過密地区(訳注:スラム地区の婉曲表現)の出身です。私はこれらの兵器を査察してきました。

失業こそは大量破壊兵器です。貧困は大量破壊兵器です。飢えは大量破壊兵器です。乏しいヘルスケアは大量破壊兵器です。不充分な教育制度は大量破壊兵器です。差別は大量破壊兵器です。

ここ、国内にある、そのような大量破壊兵器を廃棄しましょう。850万人のアメリカ人が失業中です。破綻は増しています。無保険で医療を受けられない人の数は増しています。処方薬の価格は増しています。貧困は増しています。犯罪は増しています。ホームレスは増しています。絶望は増しています。恐れは増しています。爆弾と戦闘のためにイラクに投じられる1兆ドルを、代わりにアメリカン・ドリームを回復するために使いましょう。私たちの経済を再建し、私たちの都市を再建し、すべての人への機会を拡張するために使いましょう。

軍事・民生を並行して充実させる政策(訳注:英語をそのまま表すと「銃とバター政策」)を摂ることができると言う人々は、銃にかかる費用を知らず、バターを塗るパンが持ち去られていることを知らないのです。アメリカはイラクでの戦争に1兆ドル以上を費やすかもしれません。アメリカは富裕層に合計1兆ドルの減税を与えることができ、空に向かって武器を打ち上げるのに1兆ドルを費やすことができます。しかし貧困な家族への一時的援助には10セント銀貨さえ与えることができないのです。

この戦争を止めるよう声をあげる時です。私たちがイラクの人々の上に降らせている恐怖、その恐怖が結局は私たち自身の上に恐怖を招くであろうことを認識する時です。私たちの軍隊を国に戻してください。アメリカの地に還してください。帰ってきて、あなたの地にある壊れた通りを補修し、あなたの壊れた夢を修復してください。帰ってきて、あなたの都市を再建し、完全雇用を成立し、仕事のない何百万もの人々を職場に戻すために共に尽力してください。帰ってきて、生活賃金を確立し、労働者たちに自身が築く富を還元させる力となってください。帰ってきて、低価格の住宅を提供するための力となってください。帰ってきて、癒されない病気に苦しむ4100万人のアメリカ人のために健康保険を保証する力となってください。アメリカに帰ってください。帰って、進学を望むすべての人に無料の公立大学を供給するための力となってください。

帰還して、すべての機会がすべてのアメリカ人に与えられることを確実なものとするために積極的に行動してください。軍人としての勤務については、その機会の25パーセントはアフリカ系アメリカ人に与えられています。民間人としての生活の場においても同様に機会を提供されるべきです。アメリカ! 保証された老人福祉制度を、民営化せずに、定年を延長せずに、マイノリティ(少数派集団)にとって不利とならないように、これからの世代の人々に提供するための力となってください。アメリカへ帰還し、人種格差を終結させる力となってください。帰還し、あなたの票数計算機を固定し、投票権とあなたの民主主義の両方を回復してください。帰還して、失われた市民権を愛国法に代わって置き正してください。帰還して、平和省の設立によって非暴力を私たちの社会の組織原理にする力となってください。アメリカ!

アメリカ! 爆弾を投下する手を止め、国外にいる無罪の人々やここ国内にいるあなたの国の人々に慈悲を差し伸べる手を伸ばしてください。「来れ、友よ。より新しい世界を求めるのに遅すぎることはありません。」詩人は言いました。もしアメリカが世界で民主主義のリーダー、また推進者であり続けるのなら、私たちの問題への外交解決策を見つけるように他の国々を導かなくてはなりません。我が国には先制攻撃の政策を据えながら、他の国々には同じことをしないよう期待することができるはずはありません。私たちは、アメリカ国民や私たちの生活様式を守るために働き、戦争を起こさずに、世界中の人々と働かなければなりません。

遅すぎることはありません。平和の大義のもとにアメリカ人を結集させる時です。「平和というのは、戦争という不協和音よりはるかに優れた、より甘美な音楽 (宇宙のメロディー) を表現するものであることを知らなければなりません。」とキング牧師は言いました。

私たちは一番先に他のものを攻撃するものであってはなりません。アメリカは国際協力を通じ、平和において1番目にいるものとなることができます。複雑な時代に平和のために働くことは、強さ、知恵、勇気を必要とします。私は、アメリカ人が強さ、知恵、勇気の民であると信じています。彼らは、自分たちの政府がその象徴であると望む権利を持っています!

平和と公正の大義のもとにすべてのアメリカ人を結集させましょう。平和運動、そして、社会・経済公正のための運動を行なう時です。政策の道具としての戦争から離れ、平和が避けられないものとなる更に高い水準に向かって進み始める時です。なぜなら、私たちがそれを欲し、望み、私たちの心と魂がそれに向けて動くからです。

 

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