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恐怖の呪縛から逃れて
(Breaking the Spell of Fear)

Iowa City, Iowa
September 1, 2003

  こんばんは。なんと大勢の皆さんが来てくれたのでしょう! 来てくださってありがとう!

 私は、アメリカが新しい道、今とは違う方角を目指すようになるべく、大統領選に立候補しています。アメリカの人々は国がとるべき方角について熟慮しているところです。恐怖は未だに蔓延しています。USA Todayが先週行なった世論調査では、大多数のアメリカ人がこの1か月半の間にテロリストによる攻撃があることを予想しています。

 もうすぐこの国と世界に降りかかった大いなる悲劇である9.112回目の記念日です。顧みるべき時がやってきます。9.11以後、アメリカは、異なった道を歩むことも出来ました。9.11以後、世界の心はアメリカに向かって開かれていました。人々はアメリカの悲しみと悲劇を受け止めてくれようとしていました。それは私たちが世界のコミュニティと連携し共に行動し、世界の連携のために世界のコミュニティを再構築することを必要とした瞬間でした。

 世界はアメリカに、世界中の人々に触れるために、人類の経験の中でそれを変革の瞬間とするために、私たちが悲劇に沈み込んでいないと言えるように、前進してほしかったのです。

 アメリカは単独で行動しました。その代りに、私たちの国にとって友人だった国々との間に対立を生み出しました。そして、どんな種類の平和的なアプローチも到達するのが困難になってしまいました。

 アメリカは(そのリーダー達によって)選択をしましたが、それは悲しむべきことに戦争へと向かう選択でした。9.11以後、国家安全保障会議(NSC=アメリカの政府機関)でなされた選択がありました。ラムズフェルド国防長官は、イラク派兵に9.11という機会を使うべきだと言ったのです。

 アメリカ政府は、イラクと9.11の間に何の関係も無いことを知っていましたが、それは重要ではありませんでした。イラクと9.11、イラクとアル・カイーダが9.11で果たした役割、イラクと我が国への炭疽菌攻撃、これらの間にいかなる関係もありませんでした。イラクが大量破壊兵器を所有していたといういかなる証拠もありませんでした。

 しかし、ブッシュ政権は、故意に戦争への道を辿りました。彼らは国連との協調を拒絶し、その上戦争の大義のためのいかなる証拠もみつけることが出来ませんでした。その結果、彼らはアメリカにこのような恐怖を生み出したのです。

 きっとこの部屋の中の皆さんの多くが、この1年半の間に、愛国法の成立、国土安全保障省(DHS )の創設、戦争へと駆り立てる太鼓の響き、ペンタゴンの予算の急激な増加ということを経験してきたことと思います。そして私たちの多くが、「ああ、アメリカに何が起きているんだ? 彼らは私たちをどこへ連れて行こうというんだ?」と感じたと思います。

 あたかも私たちの気がつかないうちに別のアメリカが作られてしまったかのようでした。―私たちの国民性とはどこか違う異国のようなアメリカ…。何かが私たちの国の芯から外れています。人々は電話での会話に注意深くなり、誰と会うのかに注意深くなり、違う肌の色の人、違う人種の人、中東に関係のある人を色眼鏡で見るようになり、アメリカの精神は落ち込んでしまいました。

 この国につくられてきたある疑念や前兆のようなものが、私たちをアメリカ人として、他から分離してしまいました。世界の人々と私たちを引き離し、世界の国々とアメリカを引き離し、私たちを真実の運命から、新しい世界を創る能力から引き離しました。

 私達は、変革の瞬間にいるのだと思います。恐怖の枷を外し、楽天的で、希望に満ち溢れ、平和的で、平和のために世界のコミュニティに復帰したがっているアメリカ人としての私たちの役割を向上することを求められる、そういう瞬間にいるのです。人道のために世界のコミュニティに復帰するのです。世界のコミュニティを破壊するのではなく、向上するのです。(喝采)

 アメリカが本来の姿に立ち返るべきときなのです。私たちの伝統のため、アメリカ人であるということがどういうことなのか思い出すために。戦争のためにではなく、不正のためにではなく。勇気あるアメリカのために。勇気のために。(喝采)

 私たちはどのようにして再接続できるのでしょうか? 思考力を麻痺させ、政治的活動を麻痺させてきたこの恐怖をどのようにして取り除くことが出来るのでしょうか? どのようにして私たちは本来の姿に立ち返ることが出来るのでしょうか?

 「真実を知りなさい。そうすれば真実はあなたを解放するでしょう。」と言われてきています。

 この選挙は、アメリカの人々がイラクにおける不幸についての真実を知るためのものでなければなりません。アメリカが間違った道を歩んだこと、ブッシュ政権がアメリカの人々を戦争に導くために嘘をついたということを知るためのものでなければなりません。(喝采)

 私たちはアメリカの人々に向かって真実を語らなければならないのです。もし真実を語らなければ、恐怖を取り除くことは出来ません。なぜなら、恐怖は間違った考えのもとに生まれるものだからです。私たちは安全への脅威を感じています。それは真実です。しかし、世界のコミュニティとの協調によってしか、私たちはこの脅威に対抗することは出来ないのです。アメリカには自衛のための権利が与えられていますが、私たちは、政権に対して自衛と攻撃の違いを知るよう求めなければなりません。しかしこの政権は攻撃を続けています。この政権は、国連憲章、ジュネーブ条約、そして私たちの憲法にさえ違反して、違法に攻撃を行ったのです。(喝采)

 私たちは国家としてあるべき姿に回復するために、どのように前進したらいいのでしょうか?

 私たちは自らの選択の結果を見なければなりません。愛国法から始めましょう。愛国法は、ワシントンの深い恐怖に包まれた雰囲気の中で可決されました。下院の議員たちは多くの警備員によって囲まれていました。白い大理石の建物の前で迷彩服を着た人々の群を想像してみてください。白い大理石の前の迷彩服…。()

 ワシントンの恐怖と不条理が、真夜中に、今まで見たことも無いような法律を下院に通過させてしまったのです。恐怖のおかげで、それに「愛国法」という名前のおかげでそれは通過してしまったのです。よい響きです…、私たちはみんな愛国者なのですから…。実は、私はそれに賛成しませんでした。私にはワシントンでの経験にもとづく決まりがあります。それは、見たことも無いものには賛成しないというものです。(喝采)

 この国の市民生活と市民権への最大の侵害であることを理解していたので、120以上の自治体が愛国法に反対する決議案を採択しています。

 愛国法は、政府が皆さんの図書目録を調査すること、皆さんの医療カルテを検査すること、皆さんが何のビデオを見ているか明らかにすることを可能にしています。愛国法は政府に電話を盗聴する権利も与えています。

 第二愛国法は、政府に、金融情報、医療記録、遺伝子情報を収集する権限を与えるものです。
 根本的な問題は、政府が国民をまるで信頼していないということです。彼らは信頼という言葉から「アメリカ」を除外してしまいました。そこで私たちが考えているのは、支配という目的から切り離された政府です。それはより完全な結びつきを作り出すためのもの、私たち自身と私たちの子孫の自由の恩恵を守るためのものです。それが私たちの計画です。現政権はそのことを忘れてしまっているのです。

 私たちの市民権を回復するため、合衆国大統領として、私は司法省に愛国法を無効にするよう要請するつもりです。(喝采) 数週間以内に、愛国法を効果的に取り消すために、私は合衆国下院に法案を提出するつもりです。(喝采)

 そうです、恐怖の問題なのです。17万1千人の雇用をともなう国土安全保障省(DHS)の設立、それがどういう結果をもたらすのか明らかになるのに今後十年かかるでしょう。その間、警察、消防、そしてEMS(緊急医療サービス)の予算はアメリカ全土で削減されるのです。すべての都市が予算を削減されています。私たちは間違った方角に進んでいます。私たちには自分の町の安全が必要です。私たちは自治体による安全が必要です。強く、地方の職員のサポートを得ている自治体による安全が必要なのです。

 その代りに、私たちは、民主主義の原則から離れた、国家の押し付けによる、国家警察の力へと向かっています。

 恐怖は、軍事費の13%の増加をもたらしました。ペンタゴンは、今や年間4000億ドル以上の予算を使い、イラク戦争に対しては月額50億ドルの追加予算を使っています。私たちの国は、ますます軍事費を費やすようになっています。その一方で、教育費は100億ドル、退職者手当は250億ドル削減されています。医療保障も数十億ドル削減されています。私たちの社会保障費はすべて削減されています。国家予算、削減。国の教育予算、削減。軍事費を除いて、この国のすべての予算が削減されているのです。

 私たちはアメリカを除く世界中のすべての国の軍事費を合計した額よりも多くの軍事費を使っているのです。その見返りが戦争です。私たちは、平和を実現する能力ではなく、戦争をする能力を得ているのです。

 私たちには国を守る義務があります。しかし、世界から私たちを孤立させるための巨大な軍備を強化するために、私たちの国のたからを費やす必要はありません。(喝采) 恐怖、そうさせるのは恐怖なのです。

 それでは、アメリカはどの方角をとればいいのでしょうか?

 私は、世界の心と再び繋がる力を持ったアメリカを思い描きます。世界の中で楽観的に勇気をもって前進するアメリカ。世界はお互いに寄り添い合い、お互いに繋がっていることを理解するアメリカ。世界は一つであるという視点を持ったアメリカ。国際法の構築を支持し前進するアメリカ。

 アメリカの次期大統領として、総合的核軍縮、総合的核廃絶へ向けて、世界の国々と働く道を辿りたいと思います。(喝采) アメリカはそうすべきときに来ています。

 国際法の構築を支持するために、私は、生物兵器禁止条約、化学兵器禁止条約、地雷禁止条約、小火器削減条約、国際刑事裁判所、地球温暖化対策のための京都議定書を批准するつもりです。(喝采)アメリカが、世界に復帰すべきときなのです。(喝采) 確信を持って、楽観的に、希望的に、勇敢に、アメリカは再び世界の仲間になりましょう。(喝采)

 私たちは私たちの夢の効力、私たちの力を信じなければなりません。私たちは人類として発展する能力を有していることを信じなければなりません。

 それが、今や50人の下院議員たちが支持する平和省創設という計画の根拠なのです。ジョン・レノンが「私のことを夢想家だと言うかもしれないが、私はたった一人きりではない。」と歌ったように。私たちは自らの新しいアメリカを作る能力に信頼を寄せなければなりません。

 キング牧師は、非暴力をアメリカにおける基本原則にするために働きました。アメリカを苦しめてきた、DV、配偶者への暴力、幼児虐待といった問題を見ることを通して、平和省は、まさに非暴力を私たちの社会を構成する要素にすることを目的としているのです。国内における暴力を通して作り出されたこれらすべてのことは、世界の他の地域における暴力へ影響してきました。私たちはみんなこのことを知っていながら、それについてめったに話そうとはしません。

 今の社会的状況を改善するために、何か機構を作ることに関して、私たちは、めったに働こうとしません。私たちはこの国が発展して今よりもよくなることを信じる必要があります。配偶者への暴力、児童虐待、DVといった社会悪撲滅を支援することが必要です。私たちのコミュニティの中にある暴力に目を向けてください。人種的暴力、警察、地域が関係しています。ゲイに対する暴力、学校内暴力。これらを解決するために系統的で組織的なアプローチが必要です。

 平和省はそのためにあるのです。平和省は私たちが持っている能力を引き出すためにあるのです。私たちの潜在能力は無限です。制限されているのは私たちの政界です。アメリカがこの夢を携えてどこまでいけるかというビジョンを持たないのは私たちの政界です。(喝采)

 したがって私たちは、より完全な結びつきを形成するために、この国の建国者たちの目的にもう一度繋がるべく、今以上に私たち自身に要求を課さなければならないのです。国際的なレベルで、平和省は、まさに戦争を、過去の遺物とすることを目的としています。私たちは、戦争が私たちを滅ぼす前に戦争を滅ぼす必要があるのです。(喝采)

 私たちは世界の国々に対して、剣を置きそれを鍬にするよう促す必要があります。

 アメリカにとって、新しい時代へ到達すべき時が来ています。私たちのビジョンの力を、夢の力を信じること。私たちにとって、私たちの子供たちにとって、将来の世代にとって、私たちがよりよい世界を作れるということを信じること。私たちが残す遺産を、平和の遺産を、社会的遺産を、経済的公正を誇りに思うこと。私たちが確信することが出来る遺産は、私たちを新しい社会へと、より良い世界へと導いてくれるでしょう。

 私たちが作るこの時代が、新しい始まりになるかもしれない、私たちが新しい世界を創るために働くのだと言えるかもしれない、という可能性があります。

 これがこのキャンペーンの目的なのです。これがこの運動の目的なのです。

 どうぞ私に加わってください。アイオワからアメリカ中へ、世界中へメッセージを届ける手助けをしてください。新たな始まり、平和の新しい始まり、この国の人々の心の新しい始まり、人々の精神を高揚させるための新しい始まり、それらの準備が、私たちには出来ているというメッセージを。

 どうもありがとうございます。(スタンディング・オベイションと大喝采)

) 米国国土安全保障省(DHS)…Department of Homeland Securityについては、ここをクリック。

 

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